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【BtoBマーケティングの新常識】HubSpotで実現するABM戦略とは?LTV最大化を目指す中小企業の次の一手

「有望なはずの見込み客にアプローチしても、なかなか商談に繋がらない…」
「Webサイトからのリードは増えたが、成約率が思うように上がらない…」
中小企業の経営者やマーケティング担当者の皆様、このようなお悩みをお持ちではありませんか?従来の「広く浅く」リードを獲得するマーケティング手法に限界を感じている方も多いのではないでしょうか。
その課題を解決する一手として、今、「ABM(アカウントベースドマーケティング)」という考え方が注目されています。
本記事では、BtoBマーケティングの新しい常識となりつつあるABMの基本から、MA/CRMツールであるHubSpotを活用した具体的な実践方法までを、初心者の方にも分かりやすく解説します。この記事を読めば、貴社のマーケティング活動を「量より質」へと転換させ、LTV(顧客生涯価値)の高い優良顧客との関係を築くためのヒントが得られるはずです。
なぜ今、ABM(アカウントベースドマーケティング)が注目されるのか?
そもそも、ABM(アカウントベースドマーケティング)とは何でしょうか。
ABMとは、不特定多数の「個人(リード)」をターゲットにするのではなく、自社にとって価値が最も高い特定の「企業(アカウント)」をターゲットとして定め、その企業に最適化されたアプローチを行うマーケティング手法です。
従来のマーケティング手法との違い
これまでのBtoBマーケティングは、Webサイトやセミナーを通じて多くのリードを獲得し、その中から見込みの高い顧客を絞り込んでいく「デマンドジェネレーション(リード獲得型)」が主流でした。しかしこの手法には、
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リードの質がばらつき、営業担当者の負担が増える
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アプローチが画一的になり、顧客の心に響きにくい
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マーケティング部門と営業部門の連携が取りづらい
といった課題がありました。
一方、ABMは、初めから「この企業と取引したい」という明確なターゲット」を定め、マーケティング部門と営業部門が一体となって、その企業内の複数の意思決定者に対して戦略的にアプローチします。
中小企業にこそABMが有効な理由
「ABMは大企業向けの手法では?」と思われるかもしれません。しかし、実はリソースが限られている中小企業にこそ、ABMは大きなメリットをもたらします。
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リソースの集中投下: 広告費や人的コストを、成約可能性の高い優良企業に集中させることで、投資対効果(ROI)を最大化できます。
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営業とマーケティングの連携強化: ターゲットアカウントという共通の目標を持つことで、両部門の連携がスムーズになり、組織全体の生産性が向上します。
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LTVの向上: ターゲット企業との深い関係性を築くことで、アップセルやクロスセルに繋がりやすく、長期的な収益の安定化に貢献します。
このようにABMは、無駄なアプローチを減らし、効率的に優良顧客を獲得するための、まさに現代のBtoBマーケティングに不可欠な戦略なのです。
HubSpotで実践するABM!具体的な3つのステップ
では、具体的にABMをどのように進めれば良いのでしょうか。ここでは、MA(マーケティングオートメーション)とSFA(営業支援システム)が統合されたプラットフォームであるHubSpotを活用した、ABMの実践ステップを3つに分けてご紹介します。
ステップ1: 【選定】ターゲットアカウントを定義し、リスト化する
ABMの成否は、最初のターゲット選定にかかっていると言っても過言ではありません。HubSpotの強力なCRM(顧客関係管理)機能を活用し、自社にとっての優良顧客を定義しましょう。
まずは、過去の受注実績や顧客データから、自社にとっての理想的な顧客像(ICP: Ideal Customer Profile)を明確にします。例えば、「業種」「従業員数」「売上規模」「特定の技術の導入有無」といった情報から、LTVが高くなる傾向のある企業の共通項を分析します。
ICPが定まったら、HubSpotのデータベースや外部ツールを使って、その条件に合致する企業をリストアップします。HubSpotでは、ターゲットアカウントのプロパティを作成し、リスト化した企業を「ターゲットアカウント」として設定することで、その後のアプローチ状況を一元管理できるようになります。
ステップ2: 【訴求】ターゲットに最適化されたコンテンツで惹きつける
ターゲットアカウントを選定したら、次はその企業内の意思決定者(バイインググループ)に響くコンテンツを届けます。
BtoBの購買プロセスには、担当者、管理者、役員など、複数の人物が関わっています。HubSpotを使えば、ターゲットアカウント内のコンタクト(担当者)それぞれの役職や関心事に合わせた、パーソナライズされたアプローチが可能です。
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パーソナライズされたEメール: 企業の課題に寄り添ったメールマガジンや、特定の担当者向けのセミナー案内などを配信する。
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専用のランディングページ: ターゲット企業名を入れたり、その企業が属する業界向けの導入事例を掲載したりするなど、特別なコンテンツを用意する。
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広告連携: LinkedInなどのSNS広告と連携し、ターゲットアカウントに属するユーザーに限定して広告を配信する。
このように、HubSpotの機能を駆使して「私たちのために用意された情報だ」と感じてもらうことが、エンゲージメントを高める鍵となります。
ステップ3: 【連携】部門横断でアプローチし、効果を測定する
ABMはマーケティング部門だけで完結するものではありません。営業部門とのシームレスな連携が不可欠です。
HubSpotは、マーケティング活動と営業活動の情報を一つのプラットフォームで共有できるため、部門間の連携を強力にサポートします。
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活動履歴の共有: ターゲットアカウント内の誰が、いつ、どのWebページを閲覧し、どのメールを開封したかといった行動履歴を、営業担当者もリアルタイムで把握できます。
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タスクの自動化: 特定のアクション(料金ページの閲覧など)があった際に、営業担当者に自動で通知し、フォローアップを促すことができます。
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ABMレポートとダッシュボード: ターゲットアカウント全体のエンゲージメント状況や商談の進捗を可視化し、データに基づいて次の戦略を立てることが可能です。
マーケティングが温めたアカウントを、最適なタイミングで営業に引き継ぐ。この理想的な連携を、HubSpotは実現してくれます。
中小企業がHubSpotでABMを成功させるためのポイント
最後に、HubSpotを導入してABMを成功させるために、特に中小企業が意識すべきポイントを2つお伝えします。
1. スモールスタートで始める
最初から多くの企業をターゲットにする必要はありません。まずは3〜5社程度の、最も有望と思われる企業に絞ってABMを試してみましょう。小さな成功体験を積み重ね、社内にノウハウを蓄積しながら、徐々に対象を広げていくことが成功への近道です。
2. LTV(顧客生涯価値)を常に意識する
ABMのゴールは、短期的な売上を上げることだけではありません。顧客と長期的に良好な関係を築き、LTVを最大化することが真の目的です。目先のリード数や商談数に一喜一憂せず、ターゲットアカウントといかに深い関係を築けているか、という視点を常に持ち続けることが重要です。
まとめ
本記事では、BtoBマーケティングの新たな潮流であるABMについて、そしてHubSpotを活用した具体的な実践方法について解説しました。
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ABMは、有望な企業(アカウント)にリソースを集中させ、効率的にアプローチする戦略。
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HubSpotを活用すれば、ターゲット選定からパーソナライズされた訴求、営業連携までを一気通貫で実現できる。
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成功の鍵は、「スモールスタート」と「LTV」を意識すること。
「広く浅く」のマーケティングから脱却し、LTVの高い優良顧客と長期的な関係を築きたいとお考えなら、ABMは間違いなく貴社の強力な武器となります。
「自社でもABMを実践してみたい」「HubSpotの具体的な活用方法についてもっと詳しく知りたい」 そのように感じられた方は、ぜひ一度、弊社T3にご相談ください。弊社では、お客様一社一社の状況に合わせたHubSpotの導入支援から、ABM戦略の立案・実行までをトータルでサポートしております。
まずは、貴社の「理想の顧客」はどのような企業かを考えることから始めてみませんか?お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。